女の子と謎の影
風花 「なぁなぁ鈴葉…最近転校してきた、あの影流ってやつは一体何者や?」
鈴葉 「私にもまだ情報がきてないのでよくわかりませんが、知らず知らずのうちにへちま社の社員になってましたね、彼…」
詩音 「えっと僕もぉ、あのイケメンの事ちょー気になってたの〜だから、今すぐあの王子様のお城に突撃レポートしにいかない?」
風花 「おっ、オカマ野郎のくせにたまはええ事いうやん…!」
鈴葉 (しーちゃんはオニーソン君とだけラブラブしてればいいのに…)
家政婦 「坊ちゃま、坊ちゃまのクラスメイトの方がお見えになっているのですが…」
影流 「なっなんだと…おれは今ぼーっとしてる最中だったんだぞ! 早くやつらを帰らせ…」
詩音 「おっじゃましまーす!!!」
風花 「悪いな…恨むならこの強引なカマ野郎と、通してくれた家政婦さんを恨むんやな…」
鈴葉 「あ、いきなりごめんなさい…あと、おじゃまします…」
詩音 「まぁまぁ、皆さん…そんなとこに立ち尽くしてないで、汚くて狭い部屋ですがその辺に遠慮なく座っちゃって?」
影流 「おい…いきなり押しかけといて勝手な事ばっか言うなよ…」
風花 「じゃあ、あたしはここに座らせてもらうな〜! てか、ほんま狭い部屋やな…家めっちゃデカイくせに」
鈴葉 「私はじゃあそこのテーブルの席に座れて頂こうかと…テーブルがないと、メモとか書くの大変ですから…」
影流 「だから、お前ら勝手に落ち着くなって…」
詩音 「何これ、ちょーカッコいい!! この剣でお姫様を守ったりしちゃうの、ねぇ?」
影流 「それはレプリカだ…本物じゃない…じゃなくて、勝手に人の物をいじるなっ!!」
影流 「ったく…これすごい高いんだぞ…勝手に人の部屋あがりこんで、人の大事な物いじりやがって…」
詩音 「わぁー何これ! ちょーきもいーー!!!」
詩音 「ちょっと見て見て、下品な雌猫…この置物、ちょーきもいよ!」
風花 「そんな事ないやん…めっちゃかわええやん、あたしこのぬいぐるみ欲しいわ」
影流 「こらっ!! また勝手に人の物をいじくるなっ!!!」
影流 「これはおれの…おれの大事な、相棒なんだぞ!?」
詩音 「かーくんってそんな可愛いとこもあるんだね…」
風花 「あんなにぎゅっと抱きしめちゃって…めっちゃかわええなぁ、かーくん」
影流 「…馬鹿にするなっ!」
風花 「馬鹿にしてるわけやないって〜むしろ褒めただけやって…それぐらいわかるやろ?」
影流 「おっ俺に近づくな…」
詩音 「そうよ、僕より先にイケメンに手をつけるなんて許せない!」
風花 「ええやん、そんな怒らなくても…お詫びに風花ちゃんのキュートなお顔をめっちゃ近くで拝ませてあげる……」
影流 「はっ離せっ!!!!」
風花 「きゃあああぁぁっ!!!」
風花 「あいたたた…そんなに思い切り突き飛ばさんでも…」
鈴葉 「風花ちゃん、大丈夫ですか…?」
風花 「かーくんはめっちゃ照れ屋さんなんやな…そーいうとこもかわええけど…」
《バタッ……!》
影流 「駄目だ…女は駄目なんだ、近くによられると……うぐっ…」
詩音 「ちょっと、かーくん大丈夫!?」
風花 「なんやねん…照れすぎて気絶か? そんなやつ、今まで見た事あらへん…」
鈴葉 「えっ…?」
鈴葉 (女の子が苦手って事はまさか…まさか…!!)