メダルの季節
理事長 「なぁ校長…最近、暇じゃのう…」
校長 「理事長、何のんきな事を言っておるんじゃ…今日は大事な表彰式の日じゃぞ?」
理事長 「何の表彰をするんじゃったかの…?」
校長 「はぁ…頼りない兄を持つと苦労するのう…」
咲 「校長、今回の表彰はへちま社に一番多く出場した子、1位〜3位までの子たちを表彰するんでしたよね?」
校長 「そうじゃそうじゃ、咲先生には苦労をかけたが、武装神姫カテゴリの記事全ての写真1枚1枚をチェックしてもらって集計結果を出してもらったんじゃ…」
理事長 「なんだか複雑すぎてよくわからんのう…」
咲 「じゃあメカメカ小学校、最多出場の生徒を表彰しちゃうよー!」
校長 「さぁ、最多出場された者たち、ここに集まるんじゃ…!」
理事長 「はふ…若いおなごに抱っこなんて何十年ぶりかのう…」
校長 「わが校、始まって以来の本物仕様のメダルじゃぞ!」
咲 「って事は、去年まではみんなニセモノ…?」
理事長 「咲先生はニセモノじゃなさそうじゃ…たまらんっ」
校長 「・・・・・・最多出場、3位・らんらん!」
らんらん 「照れちゃうなぁ…ぼくが3位なんて…そんなに人気あるって事?」
霙 「咲先生は両手が塞がっているので、わしが手伝うぞ…」
校長 「よくやったな、これは本物の銅で出来ておる…記念として受け取るがよい」
らんらん 「価値とかよくわからないけど、一応もらっときまーす」
咲 「よく似合ってるわよ、らんらん」
らんらん 「そこは褒めるんじゃなくて叱って欲しいなぁ…ぼく、まぞ犬ですし」
校長 「誰じゃ…この子にこんな教育したのは…じゃなくて次、2位・姫子!」
姫子 「じゃっっじゃーん! ついにあたしの時代、到来よ!」
霙 「ごちゃごちゃ言ってないで、さっさと受け取れ」
姫子 「これだから、おばーちゃんはせっかちで困っちゃうわね…」
校長 「みっみーちゃんは、わしと幼馴染じゃが、けっしておばーちゃんではないんじゃぞ…!」
姫子 「そんなのあたしには関係ないから、別にどーでもいいけどねー」
咲 「よく似合ってるわよ、姫子」
姫子 「先生ってそれしか言えないの…?」
校長 「可愛くないやつじゃ…次が最後じゃな…最多出場1位の栄光に輝いたのは…」
理事長 「のんのん!」
のんのん 「わーい、ぼくが1位にゃー! やっぱりケモテックの力はすごいにゃ!」
校長 「理事長め…おいしいとこだけ奪いよって…」
咲 「おめでとう、のんのん」
霙 「よく似合っておるのう…わしも金メダル欲しかったわ…」
のんのん 「これからもずっと1位を取り続けるにゃ! 応援どうぞよろしくにゃ!」
のんのん 「夢の表彰台にゃ…すっごくすっごく嬉しいにゃ!!」
姫子 「何が表彰台よ…ただの校長室のソファーじゃない…」
らんらん 「ぼくは地べたにはいつくばったってかまわなかったよ」
霙 「最近はうちのクラスにも新しい子が転入してきたりしてるしの…」
姫子 「ちょ、何が言いたいのよ…おばーちゃん?」
霙 「次の表彰台に乗ってる者は、今ここにいる者はおらんかもしれないのう…」
らんらん 「え、ぼくどこにいけばいいの? 体育倉庫に放置ですか?」
のんのん 「ぼくは何があっても負けないにゃ、これからはお笑いとして新たなファンも獲得するにゃ!」
姫子 「あたしはセクシー路線でいこうかしら…美しいし綺麗だし可愛いしキュートだし…」
咲 「君たち、本当に小学生なのか…」
校長 「おっ忘れてしまうとこじゃった…1位の栄光に輝いた者には、賞状もあったんじゃ…!」
のんのん 「やったにゃー! 次はお笑い神姫グランプリで優勝目指すにゃ!」
姫子 「あたしはあんたの相方になんてならないんだからね…!」
らんらん 「ぼくは受け身しか出来ないから、ツッコミとか死んでも出来ないよ」
のんのん 「お前らには頼まないにゃ!!」
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初音記者 「あの、1位の栄光を勝ち取られた今の気分を教えて下さい」
のんのん 「こんなのまだまだにゃ、ぼくはこれからまだまだ伸びるにゃ」
初音記者 「といういいますと…それは身長という事ですか…?」
のんのん 「違うにゃ! ぼくは身長はもっともっと縮みたいにゃ!」
初音記者 「あの…どうしていつも横を見てるんですか?」
らんらん 「それはね…いつも横目で新しいご主人様を探しているんだよ…こっそりね」
初音記者 「そのメダルはどうするおつもりですか?」
らんらん 「そうだなぁ…とりあえず首輪としていつも身に付けておこうかな」
初音記者 「なんの色気も人気もないのに、よく2位になれましたね」
姫子 「何よ、あんた! 失礼なやつねー! チビのくせに!」
初音記者 「今、なんと言いました…?」
姫子 「チビにチビって言って、何が悪いのよ! チビ!!」
初音記者 「……チビって言いましたね…」
姫子 「そっ、それがなんだって言うのよ…」
初音記者 「うおおおおおおおーーー!!!!」
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初音記者 「これでもまだチビって言いますか…?」
姫子 「わかったわよ…わかったからそんな恐ろしいことはやめて…」
初音記者 「わかればいいんです、わかれば」
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姫子 「…ってわけで、変なチビがいてすごい大変だったのよ」
夢子 「てか全然わかんない! だから一体何なのよ、そのメダルは!」
姫子 「あんたにはこれよ、ブルーメダルね…校長がくれたの、あんたに渡せって」
夢子 「どうしてあたしもメダルが貰えるのよ…あたし達が双子だから?」
姫子 「違うわよ、あんた一番出てないじゃない…」
夢子 「何によ!?」
END…?